Monthly Archives: 7月 2011

「歌は世につれ~」60年代のアメリカ

「歌は世につれ世は歌につれ」っちゅう言葉がありますが
どんな時代に生み出された曲にも、その時代背景ってのがおますわな。

ラジオとか聴いてて、最近の曲を耳にする事が多いのですけども
世相が歌詞の内容とかに反映されてたりするんですねえ。
長く続く不景気、それに伴う閉塞感のせいか、
「○○とは何だろう?僕は(私は)一体何の為に存在しているんだろう?
いやいやそれでも生きて行かなければならないから」的な悲壮感あふるる詩が
世のヤング達のハートを掴んでいるみたいで、結構複雑。

オイラがティーンエイジの頃は
「くだらない世の中だ。ションベンかけてやろう。
打ちのめされる前に、僕ら打ちのめしてやろう」
とブルーハーツが歌ってたわけで
こりゃあもうアプローチからしてまるで正反対なのが逆におもしろかったり。

我が日本は幸い1945年の終戦以来、
直接(あえてこういう言い方をする)戦争に荷担する事はなかったんですが
アメリカは60年代当初から、ベトナム戦争、冷戦というものを抱えました。
特に北爆が始まったのが1965年ですから、
やはりアーティストが作る楽曲や、映画などの文化にも
それが色濃く反映されるのは仕方ない事で。

戦争なんてえのは国と国との事情であって、
それに動員される人は好きでやってるわけやないですから
もちろん「こんなもん意味あんのか」的な運動が起こってきます。
それが1960年代後半から
ヒッピー~フラワームーブメントという流れを生みます。
色んな反戦歌が作られて歌われたりしました・・・・

が。

しかし、1966年の年間チャートナンバー1は、
なんと本当にグリーンベレー所属でベトナム戦争に従軍した
バリー・サドラー軍曹が歌う「The Ballad Of The Green Berets」
というわかりやすさ。
http://www.youtube.com/watch?v=LH4-tOqLH94
殉死した隊員が妻に「オレの息子をグリーンベレー隊員に育てろ」と
言い残す、いわば戦争賛歌に近い内容の曲です。
この辺の国民の団結力もなかなか理解しがたいもんもありますが
まあ、これも事実。

しかしこの戦争がアメリカという国にとって不利な状況に動き
終わってみて「ありゃあ一体なんやったんや?」と思う人ももちろんいます。
シルヴェスター・スタローン 主演映画「ランボー」の原作が
書かれたのは1972年の事。
映画化されたのは1982年ですけども、
続編の「いっぱい武器出てきてオラオラオラ!」という娯楽部分はさておき
1作目はとても重い雰囲気の映画だったのを覚えてる人も多いはず。

オレは国の為に一生懸命尽くして戦争をやって帰ってきたつもりだ。
 なのに仕事もなく、この仕打ちはなんだ!」と映画のラストで
ランボーが大佐に激白するあのシーンこそが重要なテーマ。

戦後、このテーマで書かれた曲で一番に思い浮かぶのは
ブルース・スプリングスティーンの「Born in The U.S.A.」。
http://www.youtube.com/watch?v=MdZajhVsA6A
この大げさなアレンジ、そして国旗を背負いまくったPVに
「オレはアメリカに生まれたんだぜー!ヒャッホウ!」的な
イメージがまず思い浮かびますが、実際の歌詞は・・・

——————————————————
活気のない街に生まれ
歩きだした途端に落ちこぼれた。
ぶっ叩かれ続けた犬のように
人生の半分を人目を盗んで生きるようになる

オレはアメリカに生まれたんだ。
ここ、アメリカに生まれたんだよ。

地元でトラブルを起こしちまった。
それで奴等はオレにライフルを渡し、
オレは異国の地へ送られた。
黄色人種を殺すために。

オレはアメリカに生まれたんだ。
ここ、アメリカに生まれたんだよ。

戦争から戻って、製油所へ行った 
雇用係が言う。「私の一存ではどうにも」
退役軍人管理局も行ったが 
そこの男が言った「まだ分からんのかね?」

ケ・サーンでベトコン兵と戦った仲間(ブラザー)がいた。
ベトコンの連中はまだ生きているけど、ヤツはあの世行き。
ヤツはサイゴンで彼女が出来て、
オレはそのサイゴン娘に抱かれてるヤツの写真を持ってる。

刑務所のすぐ隣、
精油所からの燃えるガス炎の近くで
オレは10年、煮えくり返る思いで生きてきた。
もう逃げる所もなければ行く所もない。

オレはアメリカに生まれたんだ。
ここ、アメリカに生まれたんだよ。
——————————————————
というイメージとは全く逆の重すぎる内容。
アメリカ人ですら愛国歌と勘違いして
レーガン大統領の再選キャンペーンに利用されそうになったとか。

ベトナム戦争の悲惨さを直接歌った曲としては
ビリー・ジョエルの「Goodnight Saigon」も強烈です。

英詩、和訳はこちらから

アメリカという国がすごいなあ、と思うのは
こういう曲や作品をリリースできて、しかもそれがヒットしてしまう事ですわね。

我々は舶来の音楽に魅せられ、楽器を握り
そしてヘラヘラと(見える、と思うw)演奏してるわけですが、
その曲が生まれた時代背景であるとか、
作者が何を伝えたかったのか、などにも想いを馳せると
また違った思い入れが出てきたりもします。

冒頭に戻りますが、やはり
「歌は世につれ世は歌につれ」
というのはこれからも変わりはしないでしょう。

あ、もちろん、何にも考えずに
バカ騒ぎ出来る様な曲も好きなんですよ。
メッセージ性がないとダメ!みたいな考え方ではないのっす。
「イカス車であの娘誘ってレッツパーリーナウ!」とか大好き(笑)

そういうのを全部引っくるめた「想い出の再構築」の
手助けを我々、バンドが提供できればなあと思っているのです。

さ、次のライブまではけっこうブランクあるんで
がんばってブログ書きますかなw

でわでわ、おやすみなさい。

Written by:Eddie(Guitar)

7/10 ライブレポート

心配していた駐車場問題もすんなりとクリアして
強烈な夏の日差しの下、悠々と京の街を機材引きずって歩いてたEddieです。
皆さまおはようございます。

昨日もホンマに暑かったですねえ。
全国で梅雨も明けまして、いよいよ夏本番到来ですな。
我々、ブラック・ダイヤモンドにとっては2回目の夏がやってきました。
夏限定レパートリーもぼちぼちと復活&追加しつつ
この夏も怒濤の様に駆け抜けようかと思います(笑)

今回のライブでは映画「カクテル」で使用された
ビーチ・ボーイズの「ココモ」を1年ぶりに演奏しました。
今年はちょっとビーチ・ボーイズナンバーに挑戦しようか、という話も
ちらほら出ているだけに、なかなかタイムリーでござんした。

次回の我々のライブはまたも半月ブランクがあきまして
7/26(TUE)になります。
この日はたっぷりと5回ステージ、お送りしますので
皆様ぜひぜひ遊びに来て下さいね!

では今日の記事はこれでおし「マイケル」っと。
「おはようからおやすみまで」ブラック・ダイヤモンドでした!

セットリストは「Continue Reading」から確認できます。

Continue reading

Written by:Eddie(Guitar)

7/3 5人編成ライブでしたん

7月に入りましたねい。京都の街は祇園祭に向けて一気にヒートアップ。
そして空いてる駐車場を探すのに苦労する季節がやってまいりました。

お元気ですか?あなたのポンジュースEddieです。
「Huckさんってどんなお酒が好きなんですかぁ?」・・オレにふるな、知らん!
と、まあ巷で話題の台詞も盛り込みつつ今日のレポ行くよ-!w

本日はもうね。何が久々かって「京都の恋」ですよ。
ああ、もう心臓バクバクでしたよ。次のコードなんだっけーって(笑)
ブログ内検索してみたら、なんと2/28のライブ以来の演奏ww
それでも大事故が起こらずなんとか演奏を終えることができてよかったです。

今週の新曲は1977年にビルボード3位に輝いた
ビリー・ジョエルの「素顔のままで」でした。
http://www.youtube.com/watch?v=hjCoBTzrN9E
この前ブログで「ビリー・ジョエルの曲がレパートリーにない!」って書いたので
ちょっとあっしががんばって歌ってみました。
いや、他のバンドではよく演奏してたんですけども、歌ったことはなくて(笑)
「よかったよ!」と声をかけて頂いて、照れくさいのなんの。

もしかして、ディスコ好きな方々には
バリー・ホワイトのカバーの方がなじみあるかも。

この人のバリトンボイスもたまらん魅力なんですけどねえ。

中学の時からこの曲は大好きで、歌詞は頭に入ってたんですよね。
これがまた超甘々なラブソングでねえ。
子供にはすごく「大人の世界」に思えたんす。

———————————————–
僕を喜ばせるために変わろうとしなくていいんだ
今まで君は僕を落ち込ませた事なんてなかったよ
不必要な想像はいらない
自分が普通すぎて僕と釣り合わない、なんて事は

君がつらい時はそばにいるよ。
これまでだってうまくやってきたじゃないか
ずっと楽しかったし、そしてこれからのつらい事も受け止めるよ
素顔のままでいてくれればいいから

新しいファッションなんかに挑戦しなくてもいいし
髪の毛の色も変えなくてもいい
僕は口べただけど君はわかってくれてるよね
ま、わざわざ僕が心配することでもないかもしれないけど

気の利いた会話なんてのもいらない
変にがんばるなんてのもしたくない
普通に話が出来る誰かが欲しいだけなんだ
素顔のままの君がね。

君がいつも僕の昔の彼女みたいになろうとしてるのを
知っておくべきなんだろうな。
僕が君を信じてるみたいに
君に僕を信じてもらうには何が必要なんだろう

愛してるって言うよ。それが永遠だとも。
そして心から約束するさ。
もうこれ以上うまくは愛せないから。
素顔のままの君を愛してる。
—————————————————
とまあ、普段「メキシカンロック~ごーごー♪」とか歌ってる人が
この歌詞を歌うには完全に空気が読めてない気もしますけども
まあ、その・・・好きなモンはしょうがおまへんわw
継続して演奏するかはどうかはお客様次第って事で。
(お、そや。ブライダルパーティーとかには使え・・・ゲフンゲフン)

さて、次回の我々のライブは7/10(SUN)。またも5人編成です。
ぜひぜひ暑い夏を吹き飛ばすために大汗かいて騒ぎに来てくださいね!

今日の記事はこれでおし「マイケル」っと。
「おはようからおやすみまで」ブラック・ダイヤモンドでした。

今日のセットリストは「Continue Reading」から確認できます-。

Continue reading

Written by:Eddie(Guitar)